完全に乗れなくなる前にやっておきたいバイクの冬眠準備
ツーリングの目的地として人気の高い北海道ですが、あまりにも積雪量が多いことから冬期間は完全にバイクに乗れなくなってしまいます。
札幌の中心地ならばまだ除雪もあるので雪に強いスーパーカブなどがかろうじて走行できることもありますが、ちょっと郊外になるともう完全にお手上げです。
北海道だけでなく積雪の多い東北~甲信越地方でも事情は同じと思いますが、そうした冬期間のバイクのオフシーズンに備え、バイクオーナーは「冬眠」対策をすることになります。
バイクの「冬眠」というのは、完全にその日を最後にしばらくバイクに乗らないと決めて、メンテナンスのやり納めをして丁寧にしまい込むという作業です。
最近のバイクはかなり性能がよくなってきているので、数十年前と比べてかなり保管状態はよいものの、それでも全く無防備なまま数ヶ月もバイクを放置しておくとみるみるパーツが傷んでいってしまいます。
そうした傷みは数年で一気に加速していきますので、そろそろ買い替えをしようかと考える頃には状態が相当に悪く、査定額も低くなってしまいがちです。
そこでバイクの寿命を延ばし、春先から快適に乗り始めができるようになるためにも、冬前にきちんとした「冬眠」対策をしておく必要があります。
重要なのがバッテリーとオイル
バイクの冬眠対策として、まずやっておきたいのがバッテリーの取り外しです。
自宅用電源でもよく言われていますが、使用をしていなくてもコンセントを挿しっぱなしにしていると、そこから電力が自然に消費されていってしまいます。
バイクのバッテリーも内部に電力を蓄電している電池なので、バッテリーが繋がったままになっているとエンジンをかけなくても自然に放電してしまうのです。
定期的に乗っていれば、走行しながら内部で電力の再生産もされるのですが、数ヶ月もそのままにしておくとなるとみるみる電池量が減っていってしまいます。
ですので冬眠をしようと決めたら、まずバッテリーのプラグを抜き、できるだけバッテリー本体は屋内の環境のよいところに保管しておくようにしましょう。
次にエンジンオイルですが、長い間乗用していて交換ギリギリになっていると、オイルの汚れによりエンジン内のパーツを錆びさせてしまう可能性があります。
オイルは放置しておいても自然に酸化するので、春先の乗り始めに備えてわざと交換しないという人もいるようですが、劣化したオイルは防錆機能が低下しているので、内部にサビを生じさせエンジンそのものを劣化させてしまう危険があります。
数ヶ月くらいなら劣化をしてもそれほどではありませんので、できるだけ冬眠前にはエンジンオイルを交換し、きれいなままで保管するようにしましょう。