オフロードレースの一つ「トライアル」の日本トップ選手
野本佳章（のもとよしあき）さんは、日本のオフロードレースを引っ張るトップライダーです。
野本選手が出場するのはトライアルというオフロード競技の一つで、全日本トライアル選手権の最高峰である国際A級スーパークラス（IAS）の選手として知られています。
愛称は「YOSSY」で、日本で数少ないトライアル車でバックフリップ運転ができるライダーです。
海外では人気の高いトライアルですが、日本では今ひとつ人口が伸び悩んでいることもあり、野本選手はレース以外でも積極的にトライアルの普及活動を行っています。
有名になったのは2014年に映画版仮面ライダーでトライアルバイクを担当したということで、現在まで多くのレースで成績を残しているのです。
子供の頃はバイクトライアルという自転車でのオフロードレースをしていたのですが、その後バイクレースへと転向し、2002年～2004年までの関東選手権で年間チャンピオンになったことで国際B級に昇格しました。
野本選手の魅力は日本でもトップクラスのトライアルができることだけでなく、笑顔が爽やかなイケメンであるということです。
プロフィールを見ても「サーキット走行」や「モトクロス」「モタード」などバイクのことを並べており、仕事としてだけでなく本当にバイクが好きなんだという気持ちが伝わってきます。
かつては仮面ライダーにあこがれてバイクを始めたという野本選手ですが、今ではそんな野本選手にあこがれてバイクを始める若者も登場するようになりました。
日本のトライアルの現状と野本選手の活躍
野本選手のようなスター選手が存在している一方で、モータースポーツ全体は日本ではほとんど知られていません。
実際トライアルといった競技が定期的に開催されていることを知っている人は、バイクの免許を取得している人の中の一部というのが現状ではないでしょうか。
トライアルという競技は通常のサーキットレースと異なり、スピードよりもテクニックを競うというところにポイントがあります。
ヨーロッパでは非常に人気が高く、日本人でも実力のある選手はどんどん海外にフィールドを移しています。
2004年に日本人として初めて藤波貴久選手が世界選手権のチャンピオンになっているのですが、こちらもオリンピック競技やサッカーなどと比べてほとんどの人が知らないという状態なのです。
そんな中で地道にトライアルの日本普及に努めている野本選手の存在はとても大きく、これから次世代の選手育成の大きな助けになってくれています。
バイクの免許を持っている人などは、ぜひ一度トライアルの大会に足を運んでみてもらいたいです。